2018年4月9日

ミニコラム・ちょろけん(仮) #49

「ジャンクフード」って言葉、なんかもう普通に使っちゃってますが、改めて考えてみると恐ろしい言葉じゃないですかね。

その食品を作るために失われた食材の命や、関わった人たちの様々な努力を全てひっくるめて「ジャンク(ゴミ)」と断じているんだから横暴きわまりないというか。「体に悪いものを食べないようにしよう」という一見意識の高そうな主張も、こんな言葉を使ったらただの傲慢としか思われないような気がするんですが。この言葉が使われはじめたのは確かバブル期あたりからだったと思いますが、呼び方そのものに抵抗感を示す人があまりいなかった(気がする)あたりやっぱり当時はみんな調子こいてたんでしょうな。

名前から受ける印象というのは意外に大きいもので、例えば「ジャンクガレッジ」というラーメン屋がありますが、個人的にはあれもちょっと暖簾をくぐるのがシンドい感じがあります。まるで店側が自分たちの出す料理をゴミ扱いしているようで、それはちょっと食べたくないぞ…みたいな。ちゃんとした料理が供されていることは重々承知なんですけどもね。あと似たような店名でも「ガラクタ貿易」は大丈夫なんですが、あれは料理屋じゃないですからな。

まあでも例えば内臓肉を指す「ホルモン」なんかも大阪弁の「放るもん」から来ていると認識されていた時期があって(実際の語源としては違うらしいですが)、その頃には「何やここはそないなもん食わすんかいな…けったいやな…」みたいなことを思う人も多少はいたのではないでしょうか。文化が定着することでその名前が帯びる印象も徐々に変わっていく、という現象があるとすれば、そのひとつとして「ジャンクフード」という呼び方ももう「ゴミ」という原義から離れた、あまり悪意を含まない言葉になりつつあるのかもしれません。でも今はまだあんまり使いたくない言葉かもなあ。うーむ。


 

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