2018年3月22日

ミニコラム・ちょろけん(仮) #44

「天元突破グレンラガン」とか「キルラキル」というと国内以上に海外での評価が高いアニメという印象があります。

どちらも個人的に好きな作品なのでそれはまあ嬉しいことなんですが、ここで海外ウケの理由を考えてみると、まず思い当たるのがストーリーの「起承転結」。まず掴みから入って中盤からクライマックスに向けて盛り上げていって、最後にドーンと大爆発してあとに何も残らないくらいスッキリ終わる、というエンターテインメント作品の基本がちゃんと守られているのがやはり大きいのでは。日本のアニメってなぜかぬる~く盛り上げてふわっと着地、ぼんやり終わって「…2期やるの?」みたいな作品がことさら多い気がするので。

視聴後のスッキリ感については、物語の中で伏せられていた謎がおおむね劇中でちゃんと説明されるというのもあるのかな。伏線はやっぱり回収されて「ああ、そういうことなのか!」と腑に落ちたときに初めて気持ちよく感じるものなので、(作為のあるなしにかかわらず)回収できずに終わるのはやっぱり良くないですやね。「キルラキル」について「きれいに終わりすぎて見たあとに語ることがない」というアニメファンの意見を聞いたことがあるんですが、見た後に内容を考察したりするのはあくまで副次的な楽しみですよ、と。そこを「わざと考察の余地を残しておいたのでぜひ考察してください」みたいに作り手側に提供されちゃったら興ざめでしょう。

あとはどちらの作品も作風が極めてマッチョであること(ここでいうマッチョは筋肉モリモリという意味ではなく「男らしさ」のことです、念のため)。これはシリーズ構成を担当した脚本家の中島かずきが自らを「ゲッター者」と称するほどのゲッターロボ…というか石川賢ファンであることの影響なんでしょうね。石川賢作品ってどれもマッチョだもんなあ。ゲッターロボの主人公も空手家と学生運動家と柔道家のトリオだし。「新世紀エヴァンゲリオン」あたりから増えたしねしね悩んでばかりいる内向的なもやしっ子主人公は、国内のアニメ視聴者の共感は得られるにしてもやっぱり海外では受けませんよな~。

ということでこれから海外に受けるIPを作りたい!という業界関係者の方はこういうところに留意すればよろしいのではないでしょうか。以上、ロンドンからピーター・バラカンがお届けしました。ごめんウソついた。


 

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